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淡路、東京五輪へ再始動

東京五輪>ロンドン銀の淡路、再始動
 フェンシングのロンドン五輪男子フルーレ団体銀メダリストの淡路卓(27)=仙台城南高職=が、2020年東京五輪出場に向けて再始動した。昨年のリオデジャネイロ五輪出場を逃して事実上引退していたが、競技への熱意を取り戻して撤回。母校の指導者を務めながら新たに取り入れた技巧派のスタイルを磨き、日本代表への本格復帰を目指す。
 往年の強さを取り戻しつつある。昨年12月の全日本選手権の男子フルーレ個人で8強入りし、1月にフランス・パリで開かれたワールドカップに出場。日本選手10人中最下位の110位だったが、約1年ぶりの国際大会で「技術や戦術の考え方を突き詰めていけば、以前より良い結果が出せる」と手応えをつかんだ。
 銀メダル獲得を支えた豊富な運動量の衰えを経験でカバーする。取り組むのは防御力の強化。安易に後ろへ引かず相手の攻撃をかいくぐり、空いたスペースを素早く突く意識を体にたたき込んでいる。
 「フットワークを使ってラリーで相手の体力を奪う従来の戦い方から、緩急やフェイントも使って早くポイントを奪う考えにシフトした。守備を磨くことで焦らずに攻撃ができる」
 仙台市蒲町小4年から本格的に始めた競技を1年前は退くつもりだった。リオ五輪出場を懸けた大会で敗れたのを機に練習拠点の東京を離れ、昨年4月から母校のコーチに就いた。
 しかし、そのリオ五輪が闘志に再び火を付けた。ロンドン五輪のチームメートで当時、日本の第一人者、太田雄貴氏(31)=引退=が男子フルーレ個人でまさかの初戦敗退。「太田先輩、何しているんだよ」。悔しさとともに「現役でない自分に何も言う権利はない」と寂しさがこみ上げた。
 同10月、ロンドンを共に戦った千田健太氏(31)=気仙沼市出身=に誘われて岩手国体に宮城代表として出場、団体戦の成年男子フルーレで準優勝を飾った。千田氏は同国体を最後に引退したが、淡路は「自分はまだできる」と確信した。
 秋に始まる来季に向け、今は土台を築く段階という。学校事務や指導の合間を縫って練習に励み、部活を終えた夜はジムで汗を流す。以前より練習量は減ったが、「仕事をしながら試合のアイデアを考えられる」と前向きにとらえる。
 原動力は太田、千田両氏への思い。「2人が引退したからこそ、自分が残って次の世代の超えられない壁であり続けたい。互いに鍛え合うことで日本代表の全体のレベルが上がるはず」。選手と指導者の二足のわらじをはいた世界への再挑戦が始まった。(5/2、河北)

 右上に記事の写真も貼ったが、えらい扱いがでかいな。。。