フェンシングつれづれ(RENEWAL)

フェンシングつれづれ(はてなダイアリーより移行中)

愛媛国体最終日

○成年男子エペ決勝 大分 2−1 三重
(大分は5大会ぶり4度目の優勝)

○成年女子サーブル決勝 大阪 2−1 山形
(大阪は4大会ぶり2度目の優勝)

天皇杯総合
1 東京 2 大分 3 秋田、和歌山 5 岐阜 6 群馬 7 愛媛、大分
9 三重 10 山形 11 岩手 12 神奈川、新潟、山口、鹿児島
16 栃木 17 愛知、香川 19埼玉、京都 21宮城、長野、福岡

皇后杯総合
1 岐阜 2 東京 3 秋田、群馬、和歌山 6 大阪 7 山形 8新潟、鹿児島
10愛媛、大分 12埼玉 13宮城、福岡 15その他 47奈良0点



フェンシング成年男子エペ、完全燃焼3位 2017年10月5日(木)(愛媛新聞

 フェンシングは4日、四国中央市伊予三島運動公園体育館で成年男子エペと成年女子サーブルの2種目を行い、愛媛勢は成年男子が3位、成年女子が4位になった。
 成年男子はトーナメント3回戦で広島、準々決勝で山形を下したが、準決勝で三重に敗れた。3位決定戦では栃木に勝利した。
 成年女子は予選リーグ2回戦で福岡、千葉と対戦し2勝。準々決勝で福岡を下し4強入りした。しかし、準決勝で山形に、3位決定戦で新潟に敗れた。

【「一本勝負」楽しみ抜く】
 残り1点がどちらに入るかで勝敗が決まる「一本勝負」。成年男子エペで優勝を目指した愛媛は接戦の末、3位に終わった。
 「シビアな一本勝負に自信がある」と話すのはチーム最年長の北村。予選から落ち着いた試合運びでけん引してきた大黒柱だ。山形との準々決勝で1番手の成田が1点差で負け、後がない状況でピスト(試合場)へ。4―4からの一本勝負を制し、会場の雰囲気を変えた。続く三好も順調にポイントを重ね、4強入りを決めた。
 三重との準決勝も、1番手の三好が敗れた後に北村の出番。リードされても粘り、一本勝負にもち込んだが、同時突きが続く熱戦の中でついにポイントを奪われた。「すごく悔しい。シビアな勝負を制するために準備してきたのだが」と肩を落とした。
 それでも大勢の観客から声援を受ける中、栃木との3位決定戦をストレート勝ち。「悔しい結果だが、こんなに楽しかった国体もない」と成田はすがすがしい表情。北村も「地元の応援や国体ならではの一体感が力になった」と感謝の言葉を口にした。

【紙一重 涙の4位 成年女子サーブル
 3番手のビデオ判定にもつれた成年女子サーブルの3、4位決定戦。有効打を巡る審議の末に愛媛の敗北が決まった。見守った観客に一礼したメンバーは、そのままうつむき、しばらく顔を上げられなかった。
 開催地・四国中央市ゆかりの選手で構成し、初日から大声援を受けた。この日も予選リーグ2回戦から難敵を撃破。黒星をカバーし合いながら、順調に駒を進めていた。
 しかし、結果的に準決勝からの連敗で、悲願の地元優勝、そして表彰台を逃した。両試合ともに勝利まであと1本。紙一重の差に涙をのんだ。
 「ここぞというときの弱さが出ていたかな」と悔いた選手兼監督の福本。最終戦を戦った向井は「この大会をこれから競技人生に生かしていきたい」と最後には前を向いた。

姉弟で目標の最終地】
【三好茉莉子(みよし・まりこ)(三島南中教)】
【三好修平(みよし・しゅうへい)(四国中央市消防本部)】
 成年女子サーブルで4位となった三好茉莉子(24)と、弟で成年男子エペ3位の修平(23)。大会の会場委員長を務める父啓一さん(60)と保健衛生担当として運営に携わった看護師の母和子さん(58)は、地元で期待に応えたきょうだいを「幼い頃に立てた目標の最終地で、よく頑張った」とねぎらった。
 四国中央市の三島フェンシングクラブ「1期生」で、国体出場経験がある啓一さん。約19年前から2人を同クラブに通わせ、今はコーチとして地元の子どもらを指導する。フェンシングの地元開催が決まった当初から、国体は「一家の夢」(茉莉子)だった。
 和子さんは、幼い頃から国際大会にも出場してきた2人の送迎や食事、健康管理に気を使った思い出を振り返り、地元での活躍に「おじいちゃん、おばあちゃんや競技団体役員、チームメートら多くの人に支えられたおかげ」と涙を浮かべた。
 啓一さんは「次世代の育成にも頑張ってほしい」と新たなステージに期待を込めた。(愛媛新聞)