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三宅諒、セイコー入社へ

 ロンドン五輪フェンシング男子フルーレ団体で銀メダルを獲得した三宅諒(21=慶大)が来春、大手時計メーカーのセイコーホールディングス(HD)に入社することが7日、分かった。「プロ」扱いの特別契約社員で所属し、16年リオデジャネイロ五輪に向けて支援を受ける。この日、開幕した全日本選手権(東京・代々木第1)の会場で「学生では授業を優先しないといけなかったが、これからは競技が仕事。100%で臨める」と感謝した。

 慶応高−慶大と進学して現在、文学部哲学科で中世哲学を専攻するなど「IQフェンサー」の異名を取る。ロンドン五輪団体戦では準決勝ドイツ戦ではただ1人勝ち越すなど、メダル獲得に貢献した。セイコーHD広報は「4年後のリオ五輪まで競技に専念してもらうことが会社への貢献にもつながる。五輪後は正社員としての採用も考えている」とサポートを約束した。

 「騎士道」を卒論テーマに据えて「神学大全」も読みこなす男は「これまではロジカル(論理的)なフェンシングが持ち味だったけど、これからはセイコーの時計のようなプレシジョン(精密さ)も取り入れたフェンサーになりたい」と、IQフェンサーらしい言葉で誓った。地元千葉・市川に全国から少年を集めて指導を計画するなど、太田雄貴とは違った角度から普及に動いている。セイコーの「精密」な技術も取り入れて、その剣先を磨く。(9/8、日刊)