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理事20人全員辞任・続報

 とりあえづ、事実関係以外に評論的なことを書いた記事があったので引っ張っておく。

過大な強化策のツケ 貧弱な事務局体制はスポーツ界の課題http://sankei.jp.msn.com/sports/news/140226/oth14022622460010-n1.htm:TITLE=(産経)
 日本フェンシング協会の前事務局長が、虚偽の領収書でひねり出した金額は6000万円弱。第三者委員会が「詐欺」と断じた不正経理の背景に、フェンシング界の身の丈を超えた強化策を挙げる声は強い。
 2008年北京五輪で男子フルーレの太田雄貴(森永製菓)が銀メダル。協会は余勢を駆って、エペ、サーブルでも本場欧州からコーチを招き、押しなべて強化する勝負に出た。3〜4億円の協会予算に対し、11、12年度に組まれた強化費は計約1億8千万円。厳しい財政事情の中でも「(メダルを取って)認知度を上げることに力を入れた」と山本正秀常務理事はいう。強化選手が東京都内で長期合宿に入った11年1月に、協会が不足額として上げた数字が約6千万円だった。ロンドン五輪の男子団体銀という見返りは得たが、失ったものも大きい。
 予算を預かる事務局には2、3人の職員しかおらず、経理は顧問税理士でもあった前事務局長1人に委ねていた。
 一方で、第三者委は補助金助成金の事務手続きの複雑さにも触れ、「数名の事務局で処理しきれる業務量ではない」「2020年東京五輪に向け、このままでは多くの競技団体で事務局が機能不全に陥る」と指摘。同様の不正経理は他の競技団体にもあるといい、貧弱な事務局体制がもたらすガバナンス(組織統治)の低下とモラルハザードの蔓延を思わせる。日本のスポーツ界が抱える闇は、まだまだ深い。(森田景史)

 順番逆になるが、報告書の内容の要約はこちらがいいかな。

<フェンシング協会>「刑法上の詐欺」不正受給で最終報告書
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140226-00000117-mai-spo:TITLE=毎日新聞 2月26日(水)21時53分配信
 2012年度の日本スポーツ振興センター(JSC)による有望選手育成事業で、日本フェンシング協会が実際の支出額と異なる領収書を提出し、約872万円を不正に受給した問題で、協会の第三者委員会(委員長・境田正樹弁護士)は26日、「刑法上の詐欺にあたる」とする最終報告書をまとめた。協会は同日開催の理事会で、20人の全理事の辞任を決め、事務局体制の刷新などを柱とする改善計画書を発表した。
 報告書によれば、日本協会は選手らに一律1泊2万円の領収書を作成させ、水増ししてJSCに報告。調査では、経理処理に関わった前事務局長の私的流用はなく、協会の資金繰りに充てたという。
 同委員会は協会の他の事業における経理処理も調査。日本オリンピック委員会(JOC)の同種の事業でも、11年、12年度で実際の額よりも計約1894万円を不適切に取得していたが、旅費について明確な実費規定がないため「不適切な経理処理だが、詐欺とは言えない」とした。さらに、JOCの選手強化事業に絡み、競技団体の遠征負担額を超える金額を選手に求め、2年間で計約3285万円を得たことも判明。ただし、超過分は他の遠征費に充てられていることなどから「返金義務があるとは言えない」とした。
 一方で日本協会の理事の報酬が無償であり、理事の一部は年間計約1億5000万円を自己負担していると言及。多くの競技団体の運営経費が不足している現状に「運営基盤費用についても国庫助成が検討されるべきだ」と異例の指摘をした。【田原和宏】

不適切経理日本フェンシング協会の理事20人が全員辞任 第三者委員会は「詐欺」と断罪(地球速報)