フェンシングつれづれ(RENEWAL)

フェンシングつれづれ(はてなダイアリーより移行中)

ISR 35V-35 JPN まとめ

 まったく。。。昨夜は頭きて、日本が負けた時点でベッドに入ったんだが、寝付けずに26時半くらいまで?結局ネットで速報をチェックしていたなど。
 決して、宮城選挙区で石垣のりこが最後まで決まらなかったから寝付けなかったのではないw(これが決まったのは24時半くらい)

JPN 35-35V ISR
主審:DYAOKOKIN Yevgeniy KAZ

1)前提条件
対戦無意欲(対戦拒否)の適用について(2019/3/4 日本フェンシング協会)

より:
 3.個人と団体の両種目
a) 対戦やマッチで受けたPイエロー(警告)とPレッド(ペナルティーヒット)のカードは、その対戦やマッチだけに有効である。
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*俺の解釈:Pイエロー・Pレッドは、その対戦についてのみ有効だった
 実際  :マッチ(団体戦の1-9試合目)まで通じて有効であった。


2)実際に起こったこと
 スコアシート
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 動画 Red ZONEの4:25:00あたりより。

World Championships Budapest 2019 Team DE-Day04 2nd color Zone



・第一試合 BESKIN 2-2 加納
*ここで2度ノンコンバットがあった
 Pイエローカード→Pレッドカードの提示が両方にあり

・第二試合 FREILICH 7(+5)-5(+3)見延

・第三試合 HARPER 11(+4)-7(+2)山田

・第四試合 BESKIN 15(+4)-10(+3)見延

・第五試合 HARPER 22(+7)-19(+9)加納

・第六試合 FREILICH 26(+4)-20(+1)山田

・第七試合 HARPER 34(+8)-34(+14)見延
*見延、怒涛の攻撃で追いつく

・第八試合 BESKIN-宇山*交代
 5:10:00あたりより
 第八試合(宇山の試合)で2度ノンコンバットがあった
 一発目:1分経過(残り2分)→両者得点、35-35
(Pレッドカードの提示はなし)

 二発目:2分経過(残り1分)→試合終了
(Pブラックカードの提示はなし)

 ルール上、同点なので両方にPブラックカードを提示された
 Pブラックカードを提示された場合、リザーブの選手が残り時間を引き継いで戦うはずだが、日本は既にリザーブの選手を使用していたため、失格となった。リザーブ選手を残していたイスラエルの勝利。
*次の報道によると、この部分を失念していたらしい。

参考)もしも・・・
 Pブラックカードが提示された場合、片方がリードしていたら、その時点でポイントの低い方に「のみ」Pブラックカードが提示される。
 日本リードでの場合:イスラエルは残り1分からリザーブ選手を投入して試合続行
 イスラエルリードの場合:日本は失格、敗北
 仮に同点でイスラエル「も」リザーブ選手を使用していた場合、世界ランキング上位の日本が勝利する。

3)報道
痛恨のルール誤解で敗戦/フェンシング
 フェンシングの世界選手権第7日は21日、ブダペストで団体が行われ、男子エペで世界ランク7位の日本(宇山、加納、見延、山田)は初戦の2回戦でモロッコに快勝した。3回戦はイスラエルと対戦し、試合は35-35で終わったが、規定により日本が敗れ、順位決定戦に回った。
 個人でメダルに届かず、団体での雪辱に燃えていた男子エペの日本だが、3回戦のイスラエル戦で今年から採用されたルールを誤解する痛恨のミスを犯した。
 同点で互いに消極的として四つ目の指導となる「ブラックカード」を受け、35-35で試合が終了。その場合に世界ランキングが上のチームが勝つと勘違いしていた日本は勝利を確信し喜んだ。しかし、実際には補欠選手の4人目を使っていた日本が規定により負けた。
 4人目の選手だった宇山は、コーチに日本が勝っているかを確認した上で攻めなかった。敗戦を知ると泣き崩れた。福田強化本部長は「ルールを完全に理解していなかった。私の責任でもある」と選手をかばった。(サンスポ/共同)


4)今後の反省
 例えば、FIE主催試合では、世界ランキングがあらかじめ決まっているが、

・高校選抜とか、全日本団体戦のトーナメントでは?
→予め、仮のランキングを決めておく?

・国公立大会(のプール戦・順位決定プール)とか学生リーグ戦では?
→リーグ戦表の1-2とかで、例えば1が上(優先権あり)と決めておく?

高体連ルールの団体戦では?(フルーレなのでレアケースの可能性があるが)
*今回のインターハイではこのルールは適用しないことが発表されている
→決めの問題だが、Pイエロー・Pレッドを次の試合に持ち越さないようにするのがベスト?

・太田会長のコメントは?(これ書いてるAM09:30時点でまだの模様)
→恐らく、試合中は日本への帰国途中だったのでは。

5)主審:DYAOKOKIN Yevgeniy KAZ
 ルール適用に問題はない、と言わざるを得ないし、仮に他の審判であっても同様にカードが出ていたであろう。
(仮に俺が主審だったら、そもそもこのルール完全に把握してなかったわけで)

 ただ、観客にもわかるように、Pレッドカード・Pブラックカードを提示していなかったので、その点は問題あり、だろう。
 今月のCC(Cusare Chimpan)大賞とまではいかないが、次点くらいにはノミネート。

Q12. The Referee shows P‐cards for U2F to fencers and teams who know what they mean and imply. But how can we make these P‐cards visible and understandable for the media and spectators?
主審は、U2F 用の P カードをそれらが何を意味しているか及び暗示しているか知っている選⼿とチームに表示する。しかし、マスコミと観戦者達にこれらの P カードを目立つようにしたり理解できるようにしたりできるか。
• As with any new rule, we will have to communicate about it. P‐cards will soon be displayed separately and clearly on the score‐boards.
全ての新しい規則のように、我々はそれについて伝達しなければならない。P カードは、近く別個に且つ明白にスコアーボードに表示される。


6)この結果を踏まえた、日本の世界ランキング
 前年度9位、今年度9位なので、大きな変動はないとは思われるが、団体戦については全試合終わった時点で改めてまとめるつもり。

7)雑感
・このルールクソw

Fencers must fence during the whole time and not decide for themselves when they want to go to the break.
選手は、全時間中フェンシングをしなければならず、休みたい時を勝手に決定してはならない。

・そもそも、俺も7試合目くらいから真剣に見だしたわけで、宇山がリザーブで入ったということも気づいてなかった。