フェンシングつれづれ(RENEWAL)

フェンシングつれづれ(はてなダイアリーより移行中)

インターハイ男女個人2日目

◎全国高校総体フェンシング競技(8/5、京都府大山崎町民体育館)

○男子フルーレ個人

・準々決勝
竹島 賢  (富山西)15V−13 村上 隼悟(松戸)
淡路 卓 (東北工大)15V−10 三宅 諒 (慶応)
北川 宗一郎(埼玉栄)15V−6  高橋 亮介(平安)
河田 子鵬(愛工大名電)15V−2 上野 圭貴(武生)

・準決勝
竹島 15V−8 淡路
北川 15V−4 河田

・3位決定戦
淡路 卓 (東北工大) 15V−10河田 子鵬(愛工大名電

・決勝
北川 宗一郎(埼玉栄) 15V−9 竹島 賢(富山西)

鈴木誠史(東北学院)は3回戦で河田に13V−10で敗れる。

○女子フルーレ個人

・準々決勝
松本 伊世(和歌山北)10V−9 西岡 詩穂(和歌山北)
草野 広美 (埼玉栄)15V−13小田嶋 遥(高崎商大付)
吉村 千亜季(武生商)12V−12飯塚 早紀(高崎商大付)
寺本 朋代  (開新) 9V−2 弘瀬 千夏(高知追手前

・準決勝
草野 15V−8 松本
寺本 15V−6 吉村

・3位決定戦
松本 15V−5 吉村

・決勝
草野 15V−7 寺本

*庄子美樹(仙台南)はトーナメント3回戦で西岡に10V−2で敗れる。
 斉藤静(気仙沼)は予選プール1勝3敗。

○男子エペ個人1回戦
鈴木誠史(東北学院)15V−8 舘佑介(玉川・滋賀)

○男子サーブル個人1回戦
金子友哉(仙台南) 15V−14 梅野涼介(福岡魁誠)

○女子エペ個人1回戦
石橋愛美(札幌大谷) 8V−6 阿部紗弓(宮城学院

○女子サーブル個人1回戦
白鳥真弓(伊那北) 15V−10 本多由里佳(仙台南)

・持ち味発揮 仲間に感謝
 最後の突きが決まると、「うおー」という雄たけびが体育館にこだました。男子フルーレで優勝候補の北川がついにタイトルをつかんだ。「ことしはもう優勝しかなかった。本当にうれしい」と感激に浸った。
 何度もジュニアの日本代表に選出されるなど実力はあったが、高校総体だけは過去2年ともベスト32止まりと振るわなかった。「気持ちが弱かったんですね」と土田監督は分析する。
 今回も予選プールを4勝1敗でスタート。プレッシャーに押しつぶされかけたそうだが、「1年間、自分を追い込んで練習した」と北川。最後の高校総体という思いが、開き直るきっかけとなった。
 予選トーナメント3回戦で「最もやりにくかった」(北川)という同僚の嶋田を下して勢いに乗った。身長165センチと小柄だが、スピードを武器に相手の懐に飛び込むのが持ち味。決勝トーナメントではどの試合も自分らしく戦い、相手を圧倒した。北川は「リードされてもミスしても、逆転できる自信があった」と胸を張る。
 今季の埼玉栄は北川のほか、嶋田ら実力者ぞろい。「僕を強くしてくれたのは、チームのみんなにもまれたから」と仲間に感謝。そして「団体でも優勝します」と力強く宣言。今度は仲間とともにもう一つのタイトルを取りにいく。

・努力 強気 勝利
 「うれしかった。最高です」。女子フルーレで初の頂点に立った2年生の草野は、西村監督と抱き合って涙を流して喜び合った。
 涙には訳がある。いわき中央台北中(福島)時代に全国中学校大会で2度も優勝し、昨年は高校総体で2位。順調にキャリアを積み重ねているようだったが、実は違ったからだ。
 「スランプまでは行かないけど、心と体がばらばらだった。気持ちが弱すぎて、勝たなきゃいけないプレッシャーをかけていた」と草野は説明する。
 6月の関東高校大会個人で決勝トーナメント1回戦敗退が転機となった。この結果はさすがにショックだったようで、「自分で意識しないと変わらない。気持ちの弱さで押されることが多いので、意識して練習した」と目の色が変わった。
 京都入りしてから焦りもなくなり、本来の攻撃的な面を取り戻した。決勝トーナメント1回戦では小田嶋(群馬・高崎商大付)に10―12から逆転勝ちし、準決勝、決勝は常に先手を取り続けた。「声を出して強気でいけた。最後も1本決めて勝てたし、自分の試合ができた」と満足そうだ。
 「強くなりたい」と埼玉栄を選び、部活動の練習のほか、毎日1時間は朝練習をこなす。「足りないものを補うには、人より多く練習するしかない」と草野。努力の人に、勝利の女神がほほ笑んだ。

 埼玉新聞より