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アジア大会女子エペ金メダル!(続報)

 新聞各紙より。

 昨日は久々にネカフェ行ったのだが、スポニチの扱いがでかい!2面の真ん中半分くらい。

 フェンシングのエペで23日、女子団体が金メダルを獲得した。日本では太田雄貴(森永製菓)らが専門とするフルーレのレベルが高く、これまでエペやサーブルの取り組みは遅れていた。日本フェンシング協会は今年からナショナルチームに専属の外国人コーチを招き、フェンシングの全体的な強化を始めた。2年後のロンドン五輪に向け、フェンシング全体がメダルの有力候補になろうとしている。

 ◇強化策実り飛躍…エペ女子団体「金」
 現在、日本代表チームには4人の外国人コーチがいる。男子フルーレのオレグ・マツェイチュク氏(38)=ウクライナ=は7年前からコーチを務め、太田らをトップ選手に育て上げた。日本協会は今年から全種目にその手法を広げ、エペのオレクサンダー・ゴルバチュク氏(38)=ウクライナ=ら3人が新たに加わった。
 外国人コーチの指導により、取り組み方も変わった。従来は大学などのクラブの練習を優先していたが、代表メンバーは代表の練習が第一になった。国内にいる時は学校や仕事の後はほぼ毎日、東京都北区の味の素ナショナルトレーニングセンターで練習を行い、チームワークをはぐくむ。男子フルーレが北京五輪前に行った「500日合宿」と同じ方式で、岡崎直人監督は「国の代表という意識づけが強くなった」と話す。技術面でも外国人対策に有効なアドバイスが多く、優勝メンバーの中野希望(大垣共立銀行)は「剣の動かし方とか、今までの常識と逆を教えられる。本当?と思う時もあるが、実際に試合で通用してしまう」と信頼を寄せる。
 フェンシングはフルーレ、エペ、サーブルに分かれ、使う剣の形や攻撃できる体の部分が決まる。フルーレは突きだけで有効面は胴体のみ、エペも突きの攻撃だが全身が有効となる。サーブルは頭、胴体、腕に対し、突きだけでなく切る動作の攻撃も認められている。日本では、全国高校総体団体戦がフルーレしかないため、ほとんどの選手がフルーレから始め、エペ、サーブルを専門的に取り組むのは高校卒業後になるという。
 今大会でエペは、女子個人では中野が銀、男子では西田祥吾(ネクサス)と団体で二つの銅を獲得。サーブルも男子団体で3位となり、今後、フェンシング界全体の飛躍が期待される。【百留康隆】

 女剣士たちが偉業を達成した。広州アジア大会第12日、フェンシングの女子エペ団体決勝でチーム世界ランク16位の日本(池田めぐみ、中野希望、下大川綾華)が、同4位の中国に36―29で勝利し、フェンシングの女子団体種目で初めて金メダルを獲得した。08年北京五輪で実施されなかった同種目は12年ロンドン五輪で復活することが決まっており、夢舞台での表彰台も視界に入ってきた。
 ブザーが鳴り響くと、完全アウェーの会場が静まりかえった。沈黙を破ったのは日本の歓喜の声だ。初めてアジアの頂点に立った池田、中野、下大川が涙を流し抱擁する。個人でも銀メダルの中野が「信じられない。今でも実感がわかない。みんなで勝った!」と言えば、池田は「支えてくれた人にこれで恩返しができる。“ありがとう”って思った」と感慨に浸った。全身を突いて得点できるため分かりやすく、世界で層が最も厚いエペで快挙を成し遂げた。
 格上の中国を相手に一歩も引かなかった。最終の3巡目、15―17で中野は尹明芳と対戦した。「同点にいくまで、ひたすら突こうと思っていた」。腕をいっぱいに伸ばし相手に飛び込むアタックを連発。21―21に追いついて最終第9試合の池田へ引き継いだ。池田の相手は8月のアジア選手権で勝った許安※。癖を見抜いていた。「やり方、タイミングが分かっていた」。旧姓原田で04年アテネ、08年北京と2大会連続五輪出場のベテランが、勝負を決めた。
 日本協会は北京五輪前からフルーレの重点強化に乗り出し、太田雄貴が同五輪個人で銀メダルを獲得。今でも強化費の半分はフルーレに投下される。エペ・チームは普段はトレーナーも帯同せず、チームメートとマッサージを互いに行う。「男子フルーレみたいになりたいって思いは強かった」と話した中野は、「エペもあるぞ!女子もいるんだぞ!」と笑った。
 女子エペ団体は北京五輪では実施されなかったが、ロンドン五輪で復活することが決まっている。アジア勢が強いフルーレに比べ、競技人口の多いエペは欧州が強い。それでも、池田は「ロンドンに向けて自信になりました」と力強く言い切った。(スポニチ)
※は王へんに其