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三重国体、延期しての開催も断念

三重国体延期断念が決定 実行委は知事に判断を一任 一部競技団体からは反対呼び掛けも
 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、今秋の中止が決まった三重とこわか国体・とこわか大会(全国障害者スポーツ大会)の延期について、実行委員会は24日の総会で、判断を会長の一見勝之知事に一任することを承認した。一見知事は22日の県議会全員協議会で延期の申請を見送る考えを表明しており、延期開催の断念が事実上、決定した。
 総会は両大会の開閉会式を開催する予定だった津市一身田上津部田の県総合文化センターを主会場とし、感染症対策のため、県内五カ所に分散してオンラインで実施。県が費用の追加負担や会場の確保が困難として、両大会の延期申請を見送る考えを示した。
 辻日出夫両大会局長は県の意向調査で、37競技団体のうち、31団体は延期を求めていたと説明。「失意の中で延期に希望を託してきた競技団体や選手にこれからどう応えていくのか、本当に重い課題として受け止めている」と述べた。
 競技団体の一部は延期申請を見送る判断への反対を呼び掛けたものの、実行委で度々議長を務めてきた県スポーツ協会の向井弘光会長代行が「今回の件は、一見知事に一任してほしい」と提案。県は「拍手多数」として、一見知事への一任が承認されたと判断した。
 両大会実行委はこれまでの総会では、審議事項に対する承認を拍手で求めていたが、今回は一見知事への一任だけにとどめ、延期申請を見送る判断そのものへの可否は問わなかった。意見が分かれることが見込まれたため、一見知事に判断を一任したとみられる。
 一見知事は総会後、報道陣の取材に応じ「競技団体やアスリートが納得できない気持ちはよく分かる。私が当事者だったら同じ気持ち」と推し量った上で「丁寧に話をするところから始める。せっかく培った競技力を発揮できる場をしつらえたい」と述べた。
 両大会は鈴木英敬前知事が先月21日に中止の方針を表明。日本スポーツ協会などとの協議を経て中止が決まった。延期の場合は今月26日までに申請する必要があり、令和九年開催の見通しだった。一見知事は22日の県議会で延期の断念を表明した。(伊勢新聞)


競技団体「中止の結論ありき」 三重国体の延期断念 県の姿勢に疑問
 新型コロナウイルスの感染拡大で、この秋の開催が中止となった三重とこわか国体・大会の延期について両大会実行委員会は24日、追加経費が必要となることなどを理由に、令和9年への延期申請を見送る意向を示した一見勝之知事への一任を決めた。事実上の断念決定。地元国体・大会を目指し、長年強化に取り組んで来た競技団体からは「中止の結論ありきでは」「現場の声を聞く場をもっと設けてほしかった」などと、県などの姿勢に疑問を呈する声が相次いだ。
 「6年後なら(国体の開催準備に向けた)勢いが残っていた」と話す三重陸上競技協会の松澤二一専務理事は追加経費について提案や相談がなかったとして「できない方向ありきでなく、いくらならできるか提示してほしかった」。
 県テニス協会の馬瀬隆彦副会長も「(一見知事の就任から)10日で中止にされた。スポーツを軽く見てみえるのではないか」と語気を強めた。
 延期可否を巡る実行委総会は終了予定時刻を過ぎても場内からの意見が相次ぎ、知事に一任することへの承認の拍手を拒む出席者もいた。
 県ソフトボール協会の大井義文理事長は「6年後延期の可能性があるので何とか競技を続けてもらえないか成年の選手らに話したところ。それも中止が決まり、何と説明したら良いか分からない」と肩を落とした。(伊勢新聞)

 なお、具体的な(延期に伴う)費用としては、CBCテレビでは120億円と見積もられている。