対戦無意欲(ノン・コンバティビテ)の適用について(FJE)
2022 年 12 月に FIE 試合規則の競技規則(t.124)が変更となりました。
つきましては、国内においては 2023 年 4 月 1 日以降、(公社)日本フェンシング協会主催の大会において、適用することとします。
*仙台市選手権、高校選抜では適用しない
<以下引用>
1.個人種目‒ エリミナシオン・ディレクト
両方の選手に P イエローカードから開始して、次に P レッドカードが同時に付与される。P ブラックカードは以下 1.c)の要領で課される。
a) 最初の対戦無意欲の 1 分間がある場合、主審は両方の選手を P イエローカードを以て制裁する。
b) 対戦無意欲の 1 分間が 2 回目にある場合は、主審は両方の選手を P レッドカードを以て制裁する。
c) 3 回目に対戦無意欲がある場合、P ブラックカードが以下の要領で課される。
ⅰ) 両方の選手が同点である場合、主審は当該競技会開始時点で FIE ランキングに基づいて設定されたシード順が低い選手を P ブラックカードを以て制裁する。FIE ランキングに基づいて設定されたシード順が高い選手がその対戦に勝利する。
ⅱ) 両方の選手が同点ではない場合、主審は得点が低い方の選手を P ブラックカードを以て制裁する。
得点の高い方の選手がその対戦に勝利する。
2.団体種目
P イエローカードと P レッドカードは、両チーム同時に P イエローカードから開始してその次に P レッドカードが続いて付与される。P ブラックカードは以下 2.c)の要領で課される。
a) 最初の対戦無意欲の 1 分間がある場合、主審は両方のチームを P イエローカードを以て制裁する。
b) 対戦無意欲の 1 分間が 2 回目にある場合は、主審は両方のチームを P レッドカードを以て制裁する:
c) 3 回目に対戦無意欲がある場合、P ブラックカードが以下の要領で課される。
ⅰ) 両チームの得点が同点の場合、主審は当該競技会開始時点で FIE ランキングに基づいて設定されたシード順が低いチームを P ブラックカードを以て制裁する。当該競技会競技会開始時点で FIE ランキングに基づいて設定されたシード順が高い方のチームが対戦に勝つ 。
ⅱ) 両チームの得点が同点ではない場合、主審は得点が低い方のチームを P ブラックカードを以て制裁する。得点の高い方のチームがその対戦に勝利する。
全ての P カード(イエロー、レッド、ブラック)は個人戦の 14 対 14、団体戦の 44 対 44 で課すことは出来ない。
*感想
・あれ、1,2回目は、点差に関わらず、両者(両チーム)にPイエロー、Pレッドが出るようになったのね。
・今まではPイエロー→Pレッド1→Pレッド2→Pブラックだったのが、Pイエロー(両者)→Pレッド(両者)→Pブラックと、一つ短くなった。
・あれ、エルミのランキングは関係ないのか。
ただ、国内大会の場合は、恐らく「エルミのランキング上位」が残ることになるわけだから、「ルールをこういう風に読み替える」みたいな記述が必要になるわけだ。
・団体戦で制裁されるのは「チーム」なわけだ。
となると、Pブラックが出る→リザーブに交代、ということではなく、即敗北、なわけね。
例の2019年の世界選手権のイスラエル戦で、このルールが適用されていたら、リザーブ云々は関係なく日本が(ランキング上位なので)勝利していたので、回りまわって日本の東京五輪金メダルもなかった、ということに?