フェンシングつれづれ(RENEWAL)

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警官と競技者の二足わらじ=女子フェンシングの吉住さん

警官と競技者の二足わらじ=女子フェンシングの吉住さん
 警察官とフェンシング選手−。そんな二足のわらじを履く女性がいる。昨年、フェンシング団体エペで国体と全日本選手権を制したメンバーの一人、吉住沙季さん(23)は新人巡査として交番に立つ静岡県警の現職警察官。「自分の力でどれだけ上を目指せるのか試してみたい」。剣先に見据えるのは五輪という夢の大舞台だ。
 身長171センチと恵まれた体格。沼津西高から競技を始め、部活動後にフェンシングクラブの名門スケルマ高田塾(静岡県沼津市)に通い、腕を磨いた。コーチの高田康修氏(52)は「本当に練習をコツコツやる。まじめ過ぎるくらい」と笑う。
 長いリーチに攻撃的なスタイルで3年時にインターハイ優勝。高田氏の勧めもあり、関西の強豪立命大へ進学、さらに競技に打ち込んだ。当時、同志社大には同学年の太田雄貴(23)がおり、練習で剣を交えたことも。北京五輪銀メダルの快挙は「すごい刺激になった」という。
 大学卒業後は「家族の下でやりがいのある仕事がしたい」と警察の道へ。現在は沼津署の新人として職務に全力投球する一方、勤務の合間を縫って高田塾で練習に励む。
 吉住さんの今年の目標は個人戦で結果を出すことだ。その先に夢の大舞台が待っている。太田らの活躍で注目を集めるフェンシング。「両立して、より多くの人に興味を持ってもらえるよう頑張りたい」と力を込めた。 (時事通信)