フェンシングつれづれ(RENEWAL)

フェンシングつれづれ

ちば国体

・第65回国民体育大会(ゆめ半島千葉国体)フェンシング競技(松戸市民体育館)

 成年男子フルーレ
7・8位決定戦 宮城  2−0 富山
5・6位決定戦 岐阜  2−1 福井
3・4位決定戦 山口  2−1 埼玉
決勝      熊本  2−0 和歌山 (熊本は初優勝)

 少年女子フルーレ
7・8位決定戦 大分  2−1 栃木
5・6位決定戦 和歌山 2−0 埼玉
3・4位決定戦 群馬  2−0 秋田
決勝      大分  2−1 三重
(大分は13年ぶり2度目の優勝)

 フェンシング少年女子フルーレで悲願の優勝を果たした。表彰台の上で3人の剣士は賞状を高々と掲げ、顔をほころばせた。
 全員で円陣を組んだ。「3人での試合は、きょう(3日)で最後。夢をかなえよう」。村上幸生監督(県立聾(ろう)学校職)の言葉をかみしめ、夢への挑戦がスタートした。
 この日最初の準々決勝を2―0で勝つと、準決勝も同スコアで勝利。決勝の相手は三重。
 皇甫蘭(岩田高2年)が延長戦の末に惜敗。大石栞菜(豊府高3年)も延長戦になったが、粘って勝ち、1―1に。
 渡辺咲主将(岩田高3年)はポイントを先行されたが、冷静な試合運びで追いつき延長戦になった。互いに探り合う中、一瞬のすきを見逃さずに左肩を突き、優勝を決めた。
 マスクを取ると渡辺は泣き崩れた。すぐに駆け寄った皇甫、大石と3人で抱き合うと、そのまま跳びはねて喜び合い、やがて笑顔へと変わった。
 3人とも小学生から同じクラブで競技を始め、日本代表選手も経験した。大分国体も3人で出場。優勝を目指したが予選2回戦で敗退。昨年の新潟国体は準優勝。
 3人が国体の少年女子で一緒に戦うのは最後となる今年の目標は「優勝で有終の美を飾る」だった。
 大会前はプレッシャーに押しつぶされそうになった。「力を発揮できるだろうか」。不安になり、更衣室で泣き崩れ、励まし合うこともあった。
 皇甫は「大会前はつらかったが結果を出せてうれしい」、大石は「自信があった。最高」、渡辺主将は「練習の成果。夢がかなった」と話した。
 小学生のころから指導してきた村上監督は「3人とも大きく成長した」と目を潤ませた。(大分合同新聞)

 なお、明日10/4(月)15時30分より、NHK教育にて、フェンシング競技の模様が放送される。(少年男子、成年女子フルーレ決勝)