フェンシングつれづれ(RENEWAL)

フェンシングつれづれ(はてなダイアリーより移行中)

明日から関西学生リーグ/大山崎体育館改修へ

 明日あさってと、関西学生リーグ戦(フルーレ)が、京都・大山崎体育館で行われる。
 どうやら、昨年度と同規模の参加になるようで。

 なお、サーブルは5/14,15に大阪市中央体育館、エペは5/20,21に知多にて開催。
 入替戦は5/29(日)に朝日大学にて開催。

 で、フェンシングの西の聖地と言われている大山崎だが、改修の構想があるらしい。

五輪練習場誘致へ道険し 京都・大山崎、体育館改修へ
 京都府大山崎町は、新年度から町体育館(同町円明寺)の改修工事に乗り出す。目指すのは、2020年度の東京五輪パラリンピック開催を見据えたフェンシング練習会場の誘致だ。だが、逼迫(ひっぱく)する財政や、選手団を受け入れる宿泊施設の不足などハードルは高い。
■宿泊施設不足が壁
 「マルシェ(前へ)」「ロンペ(後ろへ)」。町体育館の一角で、大山崎中フェンシング部の部員たちの掛け声が響いた。府内の公立中で唯一フェンシング部がある同中では、部員10人がほぼ毎日、同体育館で練習に励む。五輪を目指す生徒もおり、顧問の稲垣菜採教諭(29)は「もし練習会場になったら、子どもたちが世界レベルの選手と触れ合える絶好の機会」と期待する。
 同体育館は1986年に完成した。88年の京都国体でフェンシング会場となったのを機に2014年まで毎年全国大会が開かれ、今や「フェンシングの甲子園」として定着。ロンドン五輪銀メダリストの太田雄貴選手ら、多くの名選手の練習場所ともなってきた。
 そんな来歴を強みとして、町は五輪の練習会場誘致の夢を思い描く。このため、改修工事では練習会場に求められる「IF基準」を満たすことが主眼だ。エレベーター設置や空調の整備、屋根の防水、車いすが通れる更衣室…。いずれも、今は備わっていない。
 町は工期を2年、総工費は5億2500万円と見積もる。16年度一般会計当初予算案に工事設計業務委託費2500万円を計上したが、その3分の1は府補助金だ。17年度には最大で1億円のスポーツ振興くじ助成金獲得を目指すことで負担軽減を図るという。
 だが、3月16日の町議会予算決算常任委員会では、委員から懐疑的な声が相次いだ。「財政が厳しい中、町民の生活を差し置いてやるほどの事業なのか」「体育館より老朽化している施設がある」。体育館が築30年に対し、中央公民館本館は築40年超だ。
 町幹部は「複数の補助金を同時に活用できるタイミングは今しかない。体育館は防災拠点としての機能もあり、老朽化も進む中で今着手すべきと判断した」と述べたが、資金調達は容易ではない。五輪後や、誘致できなかった時の活用についても丁寧な説明が要る。
 もう一つの難題が、選手団のキャンプ地となる宿泊施設だ。大会の組織委員会が作成する応募要項には、「IF基準」とともに「宿泊施設」も必須条件と明記されている。しかし、町には宿泊施設が一つしかない。近隣自治体の宿泊施設を申請することもできるが、「望ましい環境」として、練習会場まで30分以内、選手全員を収容できる客室数、言語対応、食文化に対しての配慮…などを挙げる。激しい誘致競争を勝ち抜くには、これらを満たす必要も出てくる。
 さらに、ハード面の問題を乗り越えたとしても、ソフト面での課題が待つ。選手団との交渉は、原則各自治体が行うこととなっており、町職員も外国語での対応を迫られる。町民と一体とならなければ、選手団への十分な「おもてなし」はできないだろう。そのためにも、体育館を改修してまで練習会場を誘致する意味を、広く説明する必要がある。(4/10、京都新聞)