フェンシングエペ見延和靖の武器 独特のタイミングと跳躍力
(2016年8月9日午後9時00分、福井新聞)
リオデジャネイロ五輪のフェンシング男子エペに出場する見延和靖(29)=福井・武生商業高出身、ネクサス=の武器の一つは手足の長さだ。身長176センチに対して、両手を伸ばした長さは193センチ。対戦相手にとっては想像以上に剣が胸元に迫ってくるイメージだ。
高校からフェンシングを始めた。小学校は空手、中学校時代はバレーボール部。そこで培った「僕にしかないタイミングや跳躍力」はフェンシングに生かされている。さらにスピードを兼ね備えた攻撃で、悲願の五輪にすべてをぶつける。
2012年ロンドン五輪以降、W杯やアジア選手権など国際大会をこなしながら、リオ五輪にピークを合わせてきた。14年には単身イタリアへ。さまざま海外選手との対戦を増やし、経験値を増やしてきた。
それが実を結び始めたのは昨年11月。エストニアで開かれたW杯で初優勝し、同年12月の全日本選手権も初制覇。国内も世界も制し、五輪前年は「結果を出して自信につながった」。普段通りの力を出せれば表彰台は遠くない。そう確信を強める。
5月はロシア、7月下旬にはアメリカで合宿。再度、肉体を鍛え上げた。9日の出番が迫り「待ちに待ったその日がやってきた」と気持ちを高ぶらせる。
五輪会場はピスト4面がX字を描き、さらに中央に一段高い決勝ピストがある配置。既に4月に五輪テスト大会を兼ねたグランプリ大会で経験ずみだ。「五輪後の記者会見では僕が主役になれるよう、メダルを持って帰りたい」。固く決意している。
2回戦 2315JSTより
見延和靖(NEXUS/ランク9位/9番)15V−8(0−0/0−0/15−8)
FICHERA Marco(ITA/ランク36位/24番)
見延の3回戦は、8/10 0100JSTより。
25 AVDEEV Anton RUS 8 VERWIJLEN Bas NEDの勝者。