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リオ五輪日本代表記者会見

 日本フェンシング協会は20日、都内でリオデジャネイロ五輪代表の記者会見を行った。
 4大会連続出場となる男子フルーレのエース、太田雄貴(30)=森永製菓=は「2年半前にオレグコーチに復帰しますと言った時、『金メダル以外を目指すなら戻ってくるな』と言われた。僕に残されたミッションはそこだけ。4大会の中では金メダルに1番近い位置にいる。そこだけを目指していく」と、悲願の金メダルに照準を定めた。
 ロンドン五輪からの4年間では、20年東京五輪の招致活動も経験した。「今は非常にジュニア世代が強い。そのジュニアにいい形で引き継ぐためにも、リオは大切。最後の五輪、楽しんで1秒でも長く噛みしめてやれたら」。日本フェンシングの未来のために、太田は8月のリオの舞台に立つ。(デイリー)

 太田の力強い言葉に、4度目の五輪を集大成とする決意がにじんだ。既に五輪で個人、団体の二つの銀メダルを手にし、昨年は世界選手権で初優勝を遂げた30歳。「足りないのは五輪の金メダル。そこだけを狙う。できれば取ってから現役を離れたい」と語った。
 自己実現への意欲ばかりにあふれた過去とは少し心境が異なり、今回は「人のために戦うような五輪」と言う。エースとして先導してきた団体では日本を五輪に導けず、2カ月ほど前は失意に沈んだ。「みんなの代わりに勝つことが、日本のフェンシングのため」。そう思って前を向くことができた。
 達成感を味わったロンドン五輪後、「全てをやり切ったつもりで剣を置いた」。競技から離れた約1年間は東京五輪の招致活動や普及に力を注ぎ、再び湧いてきた闘志を胸に復帰。充実したトレーニングを積んで、体力面の不安をなくし、世界の頂点に立った。「最高のコンディションで臨めれば、4大会の中では(金メダルに)一番近い位置にいると思う」
 先日、現役を引退した競泳の北島康介さんが憧れだった。「(北島さんの)金メダルを見て、メダルを絶対取ろうと思った。次は僕が『太田選手みたいになりたい』と思われたい」。日本フェンシング界の象徴として臨む大舞台に胸を高鳴らせた。(2016/04/20-19:40、時事)

◇出るからにはメダル
 徳南堅太 4年間は長かったが、ようやくスタートラインに立てた。出るだけで終わりではなく、出るからにはメダル獲得が目標。
◇スピードには自信
 青木千佳 持てる力を100%発揮することが目標。できる技を繰り返し練習したい。小柄だけど、スピードには自信がある。
◇待つ子供のため
 佐藤希望 (自分の練習が終わるのを)寂しい思いをして待っている子供のため、頑張ろうと思ってこなしてきた。メダルを持ち帰りたい。
◇菅原コーチ超える
 西岡詩穂 諦めかけたこともあったが、気持ちを奮い立たせることができた。(ロンドン五輪で)ベスト8の菅原智恵子コーチを超えたい。(2016/04/20-18:45)時事

 リオデジャネイロ五輪出場権を獲得したフェンシング日本代表6人のうち、海外遠征中の見延和靖(28)=福井・武生商業高出身、ネクサス=を除く5人が20日、東京都内で記者会見した。福井県勢4人が代表の座を射止め、佐藤希望(のぞみ)(29)=同、大垣共立銀行=らは「4人が納得できる試合をしてメダルを持って帰るのが目標」と決意を示した。
 日本は団体出場を逃したが、個人で全6種目の出場権を獲得した。
 2大会連続となる佐藤は「メダルを子どもへのお土産にしたい」とリラックスした表情で述べた。アジア・オセアニア最終予選で最後の1枠に滑り込んだ男子サーブル徳南堅太(28)=同、デロイトトーマツコンサルティング=は持ち味の超攻撃型フェンシングで「出るからにはメダルを目指す」と宣言。女子サーブル青木千佳(26)=同、ネクサス=は「スピードには自信がある」と話し、自分の技に磨きをかけて臨むと抱負を述べた。
 見延は「五輪後の会見は僕が主役になれるよう金メダルを持って帰りたい」とビデオメッセージを寄せた。
 4人は今後、国際大会や国内外での合宿を経て本番に臨む。(福井新聞)