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気仙沼・インターハイ制覇、続報

河北新報より)
◎一心不乱驚異の逆転劇/フェンシング男子団体で31年ぶり3度目の優勝 気仙沼(宮城)
 一心不乱だった。勝利数4−4で迎えた決勝の最終戦気仙沼は、一戸が開始1分間で立て続けに5ポイントを連取、31年ぶりの優勝を決めた。「最後は本能で突いた」と一戸。ノーシードからの頂点に、選手らは抱き合って喜んだ。
 驚異的な逆転劇だった。勝利数1−3で迎えた5試合目、一戸の対戦相手はエース林だった。3分間で決着がつかず延長戦に突入。
 30秒すぎ、アタックに行った突きを相手が払う。その一瞬のすきを逃さず、見事な突きで決勝点を奪った。「最初の3分間で相手の剣の払い方が読めた」と、してやったりの表情だ。
 梅原もまた意地を見せた。2−3で迎えた6試合目と、3−4と後がなくなった8試合目の、ともに大事な場面で相手の裏をかくプレーを決め、チームを救った。
 「自分が勝たなくては」との焦りから実力を発揮し切れずにいた千田主将は「みんなに感謝したい」とかみしめるように言った。
 例年、練習のきつさに耐え切れず退部する部員が多い。だが、3年生は、決勝のメンバー3人を含めた6人が欠けることなく3年間、同じ汗を流してきた。「全員で支え合った結果」と千田監督。ベンチを温めていた3年の補欠選手が、だれよりも大粒の涙を流していた。(安達孝太郎)